新卒や転職を考えている方の中には「放課後等デイサービスで働くこと」をご検討中の方もいるかもしれません。

どうせ就労するなら、良い職場環境の求人を選び、長く働き続けたいですよね。

「放課後等デイサービス」は実際に福祉サービスを使ったことがない方には馴染みがなく、求人応募時に自分にあう事業所をみつけるのが難しいのが現実です。

こちらの記事では、求人募集されている放課後等デイサービスに新卒・未経験者が応募するときのポイント等を詳しく見ていきたいと思います。

放課後等デイサービスの求人に新卒・業界未経験者でも応募できる?

放課後等デイサービスにはいくつか求人の種類があります。

募集職種によっては、新卒・業界未経験者でも応募が可能です。

まずは放課後等デイサービスがどんなところか確認しましょう。

放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスは、主に障害のある小学生〜高校生を対象とした福祉サービスです。

学校終了後や休日、夏休みや冬休みなどにサービスを提供します。

プログラムやアクティビティなどは事業所により様々ですが、安全でサポートのある環境で、学習サポートやレクリエーションを実施しています。

子どもたちが学びながら楽しく過ごせること、子どもたちの成長と発達をサポートし安心して過ごせる場を提供することを目指しています。

近年働きながら育児をされる方も増え、社会のニーズが高まっているサービスです

放課後等デイサービスで募集される職種

放課後等デイサービスの職種は大きく分けて、指導員(無資格)と児童指導員・保育士等有資格者、児童発達支援管理責任者の3つがあります。

法令上、資格や経験が無くても働き始めることができます。

実際に、新卒で入社する方や無資格・未経験で勤務をスタートし、実務経験を積みながらキャリアアップ・資格の取得を目指している方も多いのが現状です。

学生の内、または転職前に資格を取っておくと、就職活動がスムーズに進んだり、就労後のチャレンジできる幅が広くなったり、キャリアアップが早くできるかもしれません。

放課後等デイサービスで歓迎される資格

新卒や未経験者でも取得できる資格で、放課後等デイサービスで歓迎される資格には、保育士があります。

放課後等デイサービスには、管理者1人と常勤の児童発達支援管理責任者1人以上、児童指導員もしくは保育士、障害福祉サービス経験者のいずれか2人以上(うち1人は常勤)を法令上配置しなければならないことになっています。

保育士の資格には実務経験が不要です。

そのため、もし新卒の方や業界未経験者で、事前に何か役立つ資格を取りたいという希望がある時は、保育士の資格が1つの選択肢になるでしょう。

また、その他にも小・中・高の教員免許、幼稚園教諭、児童福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士等の国家試験に合格し、資格登録が済んでいる人も歓迎されます。

実務経験が無くても児童指導員任用資格を得られるためです。

同じように、資格はなくても、大学で心理学や教育学の専攻をしていたり、保育・福祉系の養成学校を卒業していたりする場合には、児童指導員任用資格が得られることがあります。

他にも、事業所によっては理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など専門性の高い機能訓練指導員を募集・配置していたり、臨床心理士、公認心理士等の心の専門家、医療的な処置を行う看護師を募集している場合も多くあります。

これらの資格は優遇され、未経験者でも給与面も比較的高めからのスタートになります。

あとは、事業所にもよりますが、普通自動車運転免許証も取得されていると歓迎されやすい資格の一つです。

指導員が送迎ドライバーを兼ねることがあるためです。

今からの資格取得はハードルが高いなと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。

未経験からの就労も可能ですので、資格を取得する時間の無い方は無理せず、就職活動に力を入れましょう。

放課後等デイサービスにはいくつか求人の種類があり、募集職種によっては、新卒・業界未経験者でも応募が可能でした。

どうせ就職・転職するなら、良い職場で長く働きたいですよね…!

続いて、新卒・業界未経験者が放課後等デイサービス応募時にチェックしたい求人のポイントについて確認していきましょう。

新卒・業界未経験者が放課後等デイサービス応募時にチェックしたい求人のポイント4つ!

新卒・業界未経験者が放課後等デイサービス応募時にチェックしたい求人のポイントは4つあります。

残念ながら、福祉の仕事は他の業界と比べ、離職率が高い現状があります。

令和4年賃金構造基本統計調査の概況 によりますと、日本の労働者の平均勤続年数は12.3年ですが、福祉業界のみで見ると、9.1年です。

業界の特性もありますので、平均勤続年数が短いことのみが良い業界、悪い業界と判断される訳ではありませんが、離職率の高い業界への就職・転職を考える際には、職場選びをより慎重に行う必要があるでしょう。

(参照:令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省)

職場選びをする際にチェックしたい4つのポイントをもう少し詳しく見ていきましょう。

人によって職場選びの際に何を大切にしたいかは異なるかと思いますが、ここでは一般的にいきいきと働いている人が多い職場の特徴をポイントとして4つ挙げています。

応募時にチェックしたい求人のポイント4つ

1、やりがいや働きがいを持った人が多く働いているか

放課後等デイサービスはチームワークが重要です。

上司や同僚とのコミュニケーション場面がたくさんあります。

活き活きと働いている人が多い職場では、お互いに刺激を受け、仕事への意義を感じたりモチベーションを維持しつづけやすくなります。

福祉の仕事は責任も大きく大変なことも多い仕事ですが、上司や同僚との良好なコミュニケーションにより、自身の仕事の意義がわからなくなったときも、社会や子どもたちに対して貢献していると感じることができ、やりがいを持って仕事を継続しやすくなるでしょう。

2、離職率や人事異動、日々の残業時間、休暇制度、給与等の労働条件

給与や福利厚生、労働時間などが満足のいく水準であることで、安心して働くことができますね。

福祉業界はこの労働条件が事業所によって大きく乖離しています。

多くの福祉機関や施設は資金不足に悩んでいます。

一般的に福祉サービスは資金が限られており、大きく儲けることができません。

その結果、人件費が削られたり、長時間労働を強いられたりする事業所があることも残念ながら事実です。

未経験でも新卒でも、条件の良い会社やあなたに合う会社もきっとありますので諦めずに探していけるといいですね。

3、研修やスキルアップ等キャリア開発の機会が用意されているか

研修を行うことは手間も時間も費用もかかります。

様々なコストを払ってでもスタッフの専門性やスキルを高めようとしている事業所は従業員を大切にする事業所と推測できるでしょう。

福祉の業界では、実務経験の他、資格があることや専門性の高さが昇給・昇格、キャリアアップの1つになります。

実務経験だけでなく、教育や研修の機会が提供されるところを選ぶと、安心でしょう。

4、コンプライアンスと安全性が保たれているか

「放課後等デイサービス」は児童福祉法に基づくサービスの一つで、法令遵守が強く求められます。

その一方、ひとつの事業所の配置人数は多くなく、指導員の入れ替わりや法令や規制の変更も多く、うっかり法令違反しやすい環境でもあります。

職場が法令や規制に適合し、職場の安全性が確保されることが、従業員が安心して仕事に集中できるポイントの1つです。

4つのポイントを確認してみていかがでしたか?

求人票だけじゃわからないことばかりじゃないと思った方もいるかもしれません。

そこで応募前には、職場や組織についてできるだけ多くの情報を収集することをお勧めします。

従業員の声や評判、労働条件、組織文化などを確認するために、インターネットや口コミ、社内外の情報源を活用しましょう。

ただし、口コミの多くは企業に不満のある人が記載していることも多いため、あくまで参照程度とし、気になることは、人事担当者や今現在就労している人に直接質問・確認することをお勧めします。

面接の時に質問することも可能ですが、就職活動に時間をかけることができるなら、応募前に、事業所見学の依頼をすることもお勧めです。

福祉業界は比較的、実習の受け入れに慣れている事業所も多く、新卒のOBOG訪問以外にも中途社員の事業所見学を受け入れてくれる事業所も多くあります。

実際に足を運ぶことで、職場の雰囲気や清潔さ等を確認することができますし、求人票には記載しきれない「ここだけの話」を教えてくれるかもしれません。

新卒・業界未経験者が放課後等デイサービス応募時にチェックしたい求人のポイント4つについて確認してきました。

しかし、良い職場を見極められても、自身に適性が無いと、長く働き続けることは難しいと言えるでしょう。

では、放課後等デイサービスに向いている人とはどんな人でしょうか?

放課後等デイサービスに向いている人ってどんな人?

放課後等デイサービスに向いている人は、以下のような特性や能力を持っています。

1、コミュニケーション能力

放課後等デイサービスは、子どもたちとコミュニケーションを取りながら活動を行うことが重要です。

子どもたちとのコミュニケーションが円滑に行える人が向いています。

また複数のスタッフと協力して活動を行うことも多いため、チームワークも必要です。

2、柔軟性と創造性

子どもたちの興味や能力に合わせてプログラムを作成し、活動を計画する必要があります。

柔軟性と創造性があり、新しいアイデアを取り入れて楽しいプログラムを提供できる人が向いています。

また、福祉業界は過渡期にあり、放課後等デイサービスを含む福祉サービスに求められるニーズは年々変化しています。

環境の変化に柔軟性がもてることが望ましいでしょう。

3、子どもへの愛情、理解力、忍耐力

子どもたちとの関わりを楽しむことができ、成長や発達に興味を持っている人が向いています。

その一方、子どもたちはさまざまな状況や感情を抱えていることがあります。

忍耐強く対応し、子供たちの立場や感情を理解し、適切な支援を提供できる人が向いています。

また、感情労働と呼ばれる仕事であり、悲惨な状況や子どもたちや保護者の苦悩を目にすることもあります。

燃え尽き症候群になりやすい職種でもあります。

忍耐力と同時に適切にストレス対処する力も必要です。

放課後等デイサービスに向いている人の特性や能力について確認してみました。

上記はあくまで一例です。

向いているなと感じた方はもちろん、向いていないかもしれないと感じた人も、気になる求人があれば、まずは企業研究したり、実際に事業所見学訪問の依頼をしてみてもいいかもしれませんね。