「作業療法士ってどんな一日を過ごしているの?」

本記事では、作業療法士の一日の流れについて詳しくご紹介していきます。

作業療法士の一日は、患者ごとの個別リハビリスケジュールを基に組み立てられます。

通常、1人の患者につき20分から60分ほどのリハビリを行い、一日に数人から10人前後の患者を担当します。

リハビリの合間には、患者のカルテ確認や道具の準備など、様々な業務に追われ、ゆっくりとした休憩時間はありません。

また、朝のミーティングや夕方のカルテ記入など、リハビリ以外の業務にも時間を割かなければなりません。

このように、作業療法士の一日の流れは、患者への丁寧なケアと多岐にわたる業務をこなすことで構成されており、非常に忙しい日々を送っていることがわかります。

【施設別】作業療法士の一日の流れ

作業療法士の一日の流れは活発に動き回ることが多いのが特徴です。

施設によって若干の違いはあるものの、彼らのスケジュールは概ね明確に設定されているため、長時間労働に悩まされることは少ないのが一般的です。

総合病院で働く作業療法士の一日の流れ

総合病院の作業療法士は、患者の状態に合わせたリハビリを行う必要があります。

外来患者から寝たきりの入院患者まで、幅広い対応が求められます。

一日の業務では、午前中はリハビリ室で外来患者を中心に担当し、午後は病棟を回って動けない入院患者のケアに当たります。

また、多職種との情報共有のためのミーティングにも時間を割きます。

具体的な一日の流れは以下の通りです。

8:30 出勤し、ミーティングで前日の患者情報の引き継ぎを受ける。
9:00 外来患者に対して、手先の機能訓練を行う。
12:00 院内施設で昼食を取る。
13:00 入院患者の日常生活動作(ADL)の訓練を実施する。
16:30 患者記録の作成や新しいリハビリプログラムの立案などのデスクワークを行う。
17:00 医療スタッフとの勉強会に参加し、知識の向上に努める。
18:00 退勤し、私服に着替えて帰宅する。

このように、総合病院の作業療法士は多様な患者ニーズに対応しながら、チーム医療の一員としての役割を果たしています。

有料老人ホームで働く作業療法士の一日の流れ

介護施設に入所する高齢者は、医療施設の入院患者よりも身体機能レベルの差が小さく、全体的に容態も比較的安定しています。

そのため、施設内で一定の集団リハビリを実施することが可能です。

有料老人ホームで働く作業療法士は、個別のリハビリプログラムに加えて、体操やカラオケなどのグループ活動も行っています。

一般的な一日の流れは次のようになっています。

8:30 出勤・朝礼
始業前に、スケジュール確認や情報共有などを行います。
9:00 個別リハビリ
入所者の状態に応じて、機能訓練を実施します。
11:00 集団リハビリ
入所者全員でレクリエーション活動を行います。
12:00 昼食休憩
職員用休憩室で持参した弁当などを食べます。
13:00 個別リハビリ
午前中に引き続き、各入所者への個別プログラムを行います。
17:00 デスクワーク
入所者のリハビリ進捗状況などを記録します。
18:00 退勤

事務作業終了後、職員全体でカンファレンスや研修を行うこともあります。

有料老人ホームで働く作業療法士の一日の流れ

介護施設に入所する高齢者は、医療施設の入院患者に比べ、身体機能レベルの偏りが少なく、全体的に状態が比較的安定しています。

このため、有料老人ホームの作業療法士は、個別リハビリとともに、体操などの集団リハビリも行うことができます。

一日のスケジュールは施設によって異なりますが、一般的な流れとしては、午前または午後に集団リハビリを実施し、残りの時間で個別リハビリに取り組むというパターンが多いようです。

作業療法士の一日の業務は以下のようになります。

8:30 出勤、朝礼
始業前に、スケジュール確認や情報共有などを行います。
9:00 個別リハビリ
入所者の状態に合わせて、機能訓練を実施します。
11:00 集団リハビリ
入所者を集めて、カラオケなどのレクリエーションを行います。
12:00 昼食休憩
職員用休憩室で持参した弁当などを食べます。
13:00 個別リハビリ
午前中に引き続き、各入所者への個別プログラムを行います。
17:00 デスクワーク
入所者のリハビリ進捗状況などを記録します。
18:00 退勤

事務作業終了後、職員全体でカンファレンスや研修を行うこともあります。

以上が、施設別の作業療法士の一日の流れでした。

続いて、作業療法士の休日と勤務時間についてみていきましょう。

作業療法士の休日と勤務時間

ここからは、作業療法士の休日と勤務時間について詳しくみていきます。

作業療法士の休日

休日を有意義に過ごすことは、作業療法士としての成長にとって重要な要素です。

自己研鑽の日には、担当患者さんの疾患に関する知識を深めるため、医療関連書籍を幅広く読み込むことを心がけてみてください。

特に、脳卒中や認知症、筋の触診や感覚統合など、自らの理解を深めたいテーマに特化した文献を選んで学習するのがオススメです。

この取り組みは、リハビリ訓練の際の参考にもなり、職場での症例検討会の資料作成にも役立ちます。

一方、プライベートの日は友人と会ったり、リフレッシュする時間を設けるなど、しっかりとメリハリをつけて過ごすことで、仕事への意欲的な取り組みにもつながるはず。

作業療法士として成長していく上で、自己研鑽と休養のバランスを保つことは非常に重要です。

自己研鑽と休養、この二つを両立することで、より充実した日々を送ることができるはずです。

作業療法士の勤務時間

作業療法士の勤務スタイルは、勤め先によって多様性に富んでいます。

総合病院の作業療法士は、患者ごとに決められた時間枠の中でリハビリを行う、いわば「学校の時間割」のような働き方をします。

毎日ほぼ同じ時間帯、9時から17時前後に勤務することが一般的です。

一方、回復期リハビリテーション病院などでは、日常生活動作の改善が重視されるため、患者のリズムに合わせて「早番」や「遅番」といった勤務形態をとることがあります。

同様に、老人ホームなどの介護施設でも、基本的には医療施設と同様の決まりきったスケジュールで働くケースが多いものの、介護業務を兼ねる場合は、シフト制となり、早番、遅番、夜勤といった勤務形態を取ることがあります。

就職を検討する際は、事前に勤務体系を十分に確認しておくことが重要でしょう。

作業療法士の職場環境は多様で、自分に合った環境を見極める必要があるからです。

作業療法士の残業

作業療法士的に余暇時間が確保されやすい職業だと言えます。

日々のスケジュールが明確に定められており、予期しない緊急対応を迫られることも少ないのが特徴です。

これは、医師や看護師のように常に急患への対応を求められる職種とは大きく異なる点です。

つまり、作業療法士は同じ医療従事者の中でも、ワークライフバランスを保ちやすい立場にあると言えるでしょう。

しかし、職場によっては、医療知識の向上を目的とした勉強会や研修が業務時間外に行われることがあり、必ずしも毎日すぐに帰宅できるわけではありません。

また、残業手当の有無は施設によって異なるため、就職先を選ぶ際には、事前にこうした点を確認しておくことが重要です。

以上が、作業療法士の休日と勤務時間についてのお話でした。

最後に、作業療法士の忙しさについてみていきましょう。

作業療法士は忙しい?

作業療法士という職業は、非常に忙しいと言われています。

なぜなら、作業療法士は患者さんの身体的・精神的な状態を評価し、適切な治療プランを立てるだけでなく、実際の治療を行う役割も担っているからです。

まず、作業療法士は患者さんの状態を評価するために、面談や観察などを行います。

これには時間がかかることがあり、一人の患者さんに対して複数回の面談や評価を行うこともあります。

また、作業療法士は治療プランを立てるために、患者さんの目標やニーズを考慮しながら適切な治療法を選択する必要があります。

これには専門知識や経験が必要であり、時間を要することもあります。

さらに、作業療法士は実際の治療を行うために、患者さんとのセッションを行います。

このセッションでは、患者さんとのコミュニケーションや運動療法などの実技を行うことがあります。

これには集中力や体力が必要であり、時間的にも負荷がかかることがあります。

加えて、作業療法士は治療の進捗を評価し、適切なタイミングで治療計画を見直す必要があります。

これには患者さんの状態を継続的にモニタリングする必要があり、常に忙しい状態が続くこともあります。

以上のように、作業療法士は患者さんの状態を評価し、治療プランを立てるだけでなく、実際の治療を行うなど多岐にわたる役割を担っています。

そのため、作業療法士という職業は忙しいと言われているのです。

以上が、作業療法士が忙しいと言われる理由でした。

作業療法士の一日の流れは、施設ごとに異なる過ごし方があります。

しかし、一般的な流れとしては、以下のようなスケジュールで行われています。

1 朝の準備とミーティング
朝の準備をし、施設内のミーティングに参加します。
ここで、その日の予定や患者の状態などが共有されます。
2 患者の評価と治療計画の作成
患者の評価を行い、彼らの現状を把握します。
その後、治療計画を作成し、目標を設定します。
3 個別の治療セッション
患者ごとに個別の治療セッションが行われます。
作業療法士は、患者が日常生活で困難を抱えている活動に焦点を当て、それを改善するための訓練や指導を行います。
4 グループセッション
患者同士でのコミュニケーションや協力を促すために、グループセッションが実施されることもあります。
ここでは、コミュニケーション能力や社会的なスキルの向上を目指します。
5 レポート作成と連絡事項の確認
治療セッションの後は、患者の進歩や必要な調整などについてレポートを作成します。
また、他のスタッフや関係者への連絡事項も確認します。
6 施設内での業務と学習
余った時間を使って、施設内での業務や学習に取り組みます。
例えば、新しい治療方法や研究結果の学習、施設の改善活動などがあります。
7 退勤準備と振り返り
一日の終わりには、退勤準備をし、振り返りを行います。
その日の治療の成果や課題を振り返り、次の日の改善点を考えます。

作業療法士の一日は、患者の状態や施設の特性によって異なることがありますが、患者のケアや支援に専念する一日となります。