保育の仕事に興味がある方の中には、「保育士」と「保育教諭」の違いがよくわからず、どちらの資格を目指すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

どちらもこどもたちの成長を支える大切な仕事ですが、働く場所や役割、資格取得の方法、さらには給与面などに違いがあります。

この記事では、保育士と保育教諭の違い、それぞれの職種について丁寧に解説し、自分に合った働き方を見つけるヒントをお届けします。

進路や転職を考えている方にとって、きっと役立つ情報が満載です。

保育教諭と保育士・幼稚園教諭の違いとは?

保育の現場で活躍する職種には「保育士」「幼稚園教諭」そして「保育教諭」があります。

それぞれの職種には似ている部分も多くありますが、実際には資格の種類や働く施設、担う役割などに明確な違いが存在しています。

まず初めに、保育教諭と保育士・幼稚園教諭の違いについてみていきましょう。

保育教諭の仕事内容について

保育教諭は、基本的に0歳から5歳までのこどもを対象に、教育と保育の両面を担う専門職です。

勤務先の多くは「幼保連携型認定こども園」と呼ばれる施設であり、ここでは保護者の働き方や家庭環境に応じて保育時間が柔軟に設定されています。

これは、従来の保育園や幼稚園と比べても大きな違いの一つです。

認定こども園では、こどもの年齢や家庭の状況に応じて、以下のように3つの認定区分が設けられています。

  • 1号認定:3歳から5歳のこどもで、家庭での保育が可能な場合(主に教育のみを受ける)
  • 2号認定:3歳から5歳のこどもで、家庭での保育が困難な場合(保育と教育の両方を受ける)
  • 3号認定:0歳から2歳のこどもで、保育が必要な場合

1号認定のこどもたちは、基本的に幼稚園と似たようなスケジュールで一日を過ごします。

保育時間はおおよそ朝9時から午後2時頃までとされており、比較的短時間です。

一方で、2号・3号認定のこどもたちは、保護者の就労時間に応じて、早朝からの預かり保育や夕方までの延長保育が用意されています。

保育教諭の業務内容は施設によって異なる部分もあります。

基本的な流れとしては、0歳から2歳までの低年齢児クラスでは、こどもの生活リズムを整えたり、身の回りのことが自分でできるようになるよう援助を行ったりすることが中心です。

一方、3歳から5歳児のクラスでは、年齢や発達段階に合わせた教育的活動が主な業務になります。

とくに午前中は、1号から3号までのすべての認定こどもが一緒に過ごすため、集団での活動が集中して行われる傾向があります。

また、季節の行事や各種イベントの企画・運営、保護者の方との連絡・相談対応といった業務もあり、これは従来の幼稚園教諭や保育士とも共通している部分です。

保育士の仕事内容と役割

保育士は、主に保育園や小規模保育事業所、児童福祉施設などで働く職種で、0歳から小学校入学前のこどもたちを対象に、生活面の支援や情緒の安定を図る保育を行います。

保育士の役割は、生活をともにしながら、こどもたちが安心して過ごせる環境をつくることにあります。

具体的には、食事・排泄・睡眠・着替えなどの基本的な生活習慣の指導のほか、あそびを通しての人間関係の育成や、言語・運動面の発達支援も含まれます。

また、発達に特性のあるこどもや、障がいを持つこどもに対しても、個別の対応や支援計画を立てることがあります。

保育士は、こども一人ひとりの発達段階を見極め、きめ細かい関わりを重ねていく、非常に専門性の高い職種です。

保護者との連携も重要な役割のひとつで、毎日の送迎時の声かけや、家庭での様子の共有、育児に関する相談対応なども行います。

子育て支援の一環として、地域と連携した行事や講座の企画運営に関わることもあります。

勤務形態の違い

保育教諭は、認定こども園の特性に合わせ、早番・遅番といったシフト制での勤務が一般的です。

保育時間が家庭ごとに異なるため、長時間にわたる柔軟な対応が求められます。

一方、保育士も保育園などでシフト制を採用しており、こちらも朝から夕方までの長時間保育が基本です。

働く場所によっては夜間保育を行う施設もあり、夜勤が必要な場合もあります。

保育教諭の平均年収について

保育教諭の収入は、公立か私立かによって多少の差はありますが、おおむね年間で340万円前後となっています。

以下の表は、保育教諭、保育士、幼稚園教諭それぞれの平均年収と平均勤続年数を比較したものです。

職種 私立 公立
保育教諭 3,359,448円(8.2年) 3,446,172円(9.9年)
保育士 3,621,876円(11.2年) 3,637,356円(11.0年)
幼稚園教諭 3,449,904円(7.8年) 4,540,272円(11.1年)

※常勤職員のみを対象とし、年収は月給×12ヶ月で算出
※()内は平均勤続年数

このデータを見ると、保育教諭の年収が特別に高いというわけではなく、保育士や幼稚園教諭と比較しても大きな差があるわけではないことがわかります。

ただし、これはあくまでも平均値であり、実際の給与額は各施設の方針や地域によっても異なってきます。

キャリアアップと役職について

保育教諭として長く働いていくなかで、役職に就くことで給与面でも待遇が向上し、さらには転職や昇進の際にも大きなアピールポイントとなります。

一般的に、保育教諭のキャリアパスには以下のような役職があります。

  • 園長
  • 副園長
  • 教頭
  • 主幹保育教諭
  • 指導保育教諭
  • 保育教諭

この中で、特にあまり耳なじみのない「主幹保育教諭」と「指導保育教諭」について、以下に詳しくご説明します。

主幹保育教諭とは

主幹保育教諭は、現場の保育業務だけでなく、園全体の運営や管理にも携わる役職です。

具体的には、以下のような業務を担います。

  • 園長や副園長の業務をサポートする
  • 上司からの指示を受けて園務の一部を整理する
  • 園児に対する教育と保育を行う

業務内容は多岐にわたり、リーダーシップを発揮しながら、他の保育教諭たちをまとめる立場でもあります。

指導保育教諭とは

指導保育教諭は、他の保育教諭や職員への教育・指導・助言などを行う立場にあります。

主な業務としては、以下の2点が挙げられます。

  • 園児への教育と保育
  • 保育教諭および職員に対する指導や助言

名称が示すとおり、指導的な役割を担う職種であり、現場の質の向上にも大きく貢献しています。

以上が、保育教諭と保育士・幼稚園教諭の違いについてのお話でした。

続いて、そもそも保育教諭とはどんな仕事なのかについてお話していきます。

保育教諭とは?

保育教諭とは、幼保連携型認定こども園という、幼稚園と保育園の両方の特徴をあわせ持つ施設に勤務している先生のことを指します。

この施設では、こどもたちの教育と保育を一体的に行うことが求められるため、保育教諭として働くためには「幼稚園教諭免許」と「保育士資格」の両方を取得している必要があります。

一般的に「保育教諭」という名称の国家資格が存在しているわけではありません。

実際には、幼保連携型認定こども園において両方の資格を持って勤務している方が、保育教諭と呼ばれるのです。

幼保連携型認定こども園とは?

保育教諭が勤務する「幼保連携型認定こども園」とは、教育機関である幼稚園と、児童福祉施設である保育園のそれぞれの利点を取り入れた施設です。

文部科学省と厚生労働省の管轄をまたぎながら、こどもたちにとって最適な教育と保育を提供できる環境が整えられています。

このような施設が誕生した背景には、共働き家庭の増加や少子化の進行といった社会の変化があります。

保護者の多様なニーズに対応できる柔軟な保育体制が求められた結果、幼保連携型認定こども園の必要性が高まり、全国に広がっていきました。

この認定こども園には、次のような基本的な機能があります。

  • 保護者が就労しているかどうかに関係なく、就学前のこどもを受け入れて保育と教育を一体的に提供する機能
  • 地域に暮らす家庭を支援するため、子育てに関する相談や親子交流の場を設ける機能

さらに、認定こども園はその構成や運営形態に応じて、以下の4つの種類に分類されています。

類型 特徴
幼保連携型 幼稚園としての機能と保育所としての機能の両方を備えた、単一の施設で運営されるタイプです。認定こども園の基本的な形といえます。
幼稚園型 主に幼稚園が主体となりつつ、保育を必要とするこどもへの対応のために保育所的機能を取り入れているタイプです。
保育所型 認可保育所が運営主体となり、保育の必要性に関わらずこどもを受け入れられるよう、幼稚園的な機能を付加しているタイプです。
地方裁量型 認可保育所以外の施設が中心となり、教育機能を追加することで認定こども園としての役割を果たすタイプです。

現在では、このうち「幼保連携型」の認定こども園が主流となっており、全国にある認定こども園のおよそ7割を占めています。

以上が、育教諭とはどんな仕事なのかについてのお話でした。

続いて、保育教諭になる方法をお伝えします。

保育教諭になるには?

今後、社会的ニーズの高まりとともに、保育教諭という職業への注目はますます集まっていくと考えられています。

「保育士資格しか持っていないから保育教諭にはなれないのでは…」と不安に思う方もいるかもしれません。

また、「今から新たに資格を取り直すのは手間がかかりそう…」と感じる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、現在は移行期ということもあり、特例制度や経過措置が整備されており、保育教諭を目指すにはまさに好機といえます。

保育教諭になるにはどうしたらいいのか、みていきましょう。

必要な資格と経過措置について

原則として保育教諭として働くためには、「幼稚園教諭免許」と「保育士資格」の両方を持っていることが条件になります。

ただし現在は、認定こども園へのスムーズな移行と保育人材の確保を目的として、いずれか一方の資格を保有していれば、保育教諭として働くことが可能になる「経過措置」が設けられています。

この措置の適用期限は令和6年度末までとなっているため、保育教諭としてのキャリアをスタートさせるなら、今が絶好のタイミングといえるでしょう。

さらに、勤務を続けながらもう一方の資格を取得することで、制度終了後も引き続き保育教諭として働き続けることが可能です。

資格取得の特例制度について

現在、保育教諭を目指す方を支援するために、特例制度も導入されています。

これは、以下の施設で3年間かつ4,320時間以上勤務した実績がある方であれば、資格取得に必要な単位数が大幅に軽減されるという制度です。

対象施設には、以下のような場所が含まれます。

  • 幼保連携型・幼稚園型・保育所型・地方裁量型の認定こども園
  • 幼稚園(特別支援学校の幼稚部を含む)および保育所
  • 「認可外指導監督基準」を満たす認可外保育施設(対象外の施設も一部あり)
  • 公立の保育施設や幼稚園が設置した認可外保育施設

この特例制度により、通常よりもはるかに短い期間と労力で資格を取得することが可能になっています。

保育士が幼稚園教諭免許を取得する方法

保育士資格を保有しており、上記施設で一定の実務経験(3年かつ4,320時間以上)がある場合、大学などで以下の5科目・8単位を履修すれば、幼稚園教諭免許を取得できます。

  • 教職の意義および教員の職務内容(2単位)
  • 教育に関する社会的・制度的・経営的事項(2単位)
  • 教育課程の意義および編成方法(1単位)
  • 保育内容の指導法および教育技術(2単位)
  • 幼児理解の理論と方法(1単位)

なお、大学卒業者には1種免許、短大卒や専門学校卒などには2種免許が授与されます。

通常、これらの免許を取得するには、1種で59単位、2種で39単位が必要ですが、この特例により大幅な短縮が実現しています。

幼稚園教諭が保育士資格を取得する方法

一方、幼稚園教諭免許を持っている方が保育士資格を取得する際も、特例制度が活用できます。

必要なのは、対象施設での3年・4,320時間以上の勤務経験に加え、以下の4科目・8単位の履修です。

  • 福祉と養護(2単位)
  • 相談支援(2単位)
  • 保健・食・栄養(2単位)
  • 乳児保育(2単位)

本来であれば、保育士資格の取得には34単位が必要ですが、特例制度を利用することで取得に必要な時間や手間を大きく削減できます。

なお、受講形式には通学制と通信制があり、自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて選ぶことが可能です。

以上が、保育教諭になる方法についてのお話でした。

続いて、保育教諭として働くことの魅力とやりがいについてお話していきます。

保育教諭として働くことの魅力とやりがいについて

これまで、保育教諭の仕事内容や日々の働き方についてご紹介してきました。

保育士や幼稚園教諭ではなく「保育教諭」という選択を検討している方にとっては、実際に保育教諭として働くことで得られる利点や、反対に気になる点がどのようなものか気になるところだと思います。

ここからは、保育教諭という立場で働くうえでの魅力や、やりがいについても掘り下げてご紹介します。

保育と幼児教育の両方のスキルが身につくという強み

保育教諭として働く大きな利点のひとつは、保育と幼児教育の両面に対応できるスキルが身につくことです。

具体的には、0〜2歳児クラスでは主に生活面の援助を中心とした保育を行い、3〜5歳児クラスにおいては、教育的な要素を重視した保育を提供していきます。

このように、年齢や発達段階に応じた柔軟なアプローチを求められるため、保育教諭には高度な専門性と応用力が必要とされます。

特に、幼保連携型認定こども園のように保育園と幼稚園の機能を統合した施設では、保育と教育の両方に携わることができ、豊富な実践経験を積むことが可能です。

その結果として、幅広い対応力を養うことができるでしょう。

幅広い年齢層のこどもと関わることができる喜び

保育教諭は0歳から5歳までのこどもを対象に保育や教育を行うため、発達の各段階にあるこどもたちと接する機会があります。

赤ちゃんの時期から関わっていたこどもが、やがて心も体も大きく育ち、立派に卒園していく姿を見届けることができるのは、保育教諭ならではの感動的な瞬間といえるでしょう。

保育園でも0〜5歳児のこどもが通いますが、3歳児クラスに進級するタイミングで、教育的な環境を求めて幼稚園に転園するご家庭もあります。

一方、認定こども園では乳幼児期からの一貫した保育と教育が実施されているため、こどもの成長を継続的に見守れる点が大きな特徴です。

多様な経験が転職時にも役立つ可能性がある

保育教諭としての経験は、転職活動においても強みになる場合があります。

保育と幼児教育の両分野に関する知識と実務経験を持つことで、就職先の選択肢が広がる可能性があります。

今後、国としても「幼保一元化」の流れがさらに進んでいくと予測されています。

そのため、保育教諭としてのスキルを活かせる場面はますます増えていくでしょう。

面接の際に、これまでの経験を自信をもってアピールできる材料となるはずです。

また、保育と教育の両面からこどもの育ちを支えることで、自身の専門性が高まり、保育者としてのやりがいと自信にもつながります。

以上が、保育教諭として働くことの魅力とやりがいについてのお話でした。

続いて、保育教諭として働くうえでの課題や注意点についてお話していきます。

保育教諭として働くうえでの課題や注意点

ここまでは保育教諭の魅力ややりがいについてお伝えしてきましたが、反対に、保育教諭ならではの課題についても把握しておくことが大切です。

片方の資格しか持っていない場合には資格取得が必要になることも

保育教諭になるためには、保育士と幼稚園教諭の両方の資格が必要です。

そのため、どちらか一方の資格しか持っていない方は、新たに資格を取得しなければなりません。

これは、働く前に時間や労力が必要になるという点で、デメリットと感じられるかもしれません。

ただし、現在は資格取得に関する特例措置が用意されており、一定の条件を満たせば、令和6年度末までは従来よりも短期間で、もう一方の資格を取得することが可能となっています。

この制度を活用することで、負担を軽減できる可能性があります。

将来にわたって保育教諭として長く働きたいと考えている方は、こうした特例措置を利用して早めに資格を取得しておくのがおすすめです。

保育士と幼稚園教諭では考え方に違いがある場合も

保育士と幼稚園教諭は、いずれも就学前のこどもの成長を支える重要な存在ですが、それぞれ国の管轄が異なり、従来は別々のアプローチで保育や教育が行われてきました。

そのため、保育士出身の保育教諭と、幼稚園教諭出身の保育教諭では、保育に対する考え方や実践方法が異なることがあります。このような違いに戸惑う場面もあるかもしれません。

しかし、互いの立場や意見を尊重し合いながら働くことで、新しい視点に気づくことができたり、より豊かな保育を実現できたりする可能性もあります。

認定こども園における保育の質を高めるという共通の目標を大切にし、協力しながら取り組む姿勢が求められます。

降園時間の違いに注意が必要

幼保連携型認定こども園では、保護者の就労状況や家庭の事情に応じた認定によって、こどもの降園時間が異なることがあります。

そのため、午後の過ごし方については、こども一人ひとりのスケジュールに合わせた対応が必要です。

お昼寝の時間や午後のおやつの有無など、細かな点に配慮しながら、その日の保育を柔軟に組み立てる力が求められます。

保育教諭は毎日、各こどもの降園時間をしっかりと確認し、間違いのないように意識して行動することが求められます。

特に3〜5歳児クラスでは、主な活動を午前中に集中させるなどの工夫も重要です。

こどもの発達や家庭環境に応じた柔軟な対応を心がけることで、より質の高い保育につながっていくでしょう。

以上が、保育教諭として働くうえでの課題や注意点についてのお話でした。

続いて、どちらを選ぶべき?保育士と保育教諭の選び方について詳しく解説していきます。

どちらを選ぶべき?保育士と保育教諭の選び方について詳しく解説

「保育士」と「保育教諭」、どちらの道を選ぶべきか悩んでいる方に向けて、それぞれの特性や向いている人の特徴について、わかりやすく解説します。

どちらの職種にも魅力があり、将来的な働き方にも大きく関わってくるため、自分自身の考え方や価値観と照らし合わせて選ぶことが大切です。

保育士に向いている人の特徴

保育士としての仕事に向いているのは、主に以下のような想いや志向を持っている方です。

  • こどもたちの毎日の生活に密接に関わり、基本的な生活習慣の形成や身の回りの支援を丁寧に行っていきたいと考えている方
  • 教育的な指導よりも、こどもたちが安心して過ごせる環境づくりや、社会性の発達を支えることに重点を置きたい方
  • 特に0歳から6歳までのこどもたちの成長過程に関心があり、保育園という場で保育業務に携わっていきたい方

こうした方は、保育士として働くことで、こどもたちの日々の小さな成長に深く関わる喜びを感じながら、やりがいのある日常を築いていけるでしょう。

保育教諭に向いている人の特徴

一方で、保育教諭に適しているのは、次のような考え方や将来のビジョンを持つ方です。

  • 保育だけでなく教育にも積極的に関わり、こどもたちの心身の成長を多角的に支えていきたいと感じている方
  • 幼保連携型認定こども園で、保育士と幼稚園教諭の両方の役割を担いながら、柔軟な働き方をしてみたいと考えている方
  • 年齢や発達段階に応じたさまざまな活動を通じて、教育・保育両面の知識や技術を深め、より幅広いスキルを習得したい方

このような志向を持つ方は、保育教諭として幅広い場面で活躍できる可能性が高く、将来的にも柔軟なキャリアを築くことができるでしょう。

自分に合った進路の選び方とは?

保育士と保育教諭のどちらを目指すかを決める際は、「自分がどのようにこどもたちと関わっていきたいのか」をしっかりと考えることが重要です。

たとえば、日常の生活支援を中心にこどもを見守りたいと感じる方には、保育士という職種が適しているかもしれません。

一方で、教育的アプローチも重視しながら、より多角的な視点で成長を支えたいと考える方には、保育教諭という道が向いている可能性があります。

また、保育教諭は保育士と幼稚園教諭の両方の資格を取得しているため、就職先の選択肢が広がるという利点もあります。

認定こども園や私立幼稚園、さらには企業主導型保育施設など、多様な働き方が可能となるのも特徴です。

将来的なキャリアアップや職域の広がりを重視する方にとっては、保育教諭は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

自身の想いや理想とする働き方にしっかりと向き合い、後悔のない進路を選んでください。

以上が、保育士と保育教諭の選び方についてのお話でした。

保育士と保育教諭は、どちらもこどもたちの健やかな成長を支えるという点では共通していますが、その役割や働く環境、必要な資格には明確な違いがあります。

自分がどのようにこどもたちと関わっていきたいか、将来的にどのような働き方をしたいかによって、向いている道は変わってくるでしょう。