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放課後デイサービスの仕事はきつい?理由とやりがいを徹底解説

放課後デイサービスの仕事はきつい?理由とやりがいを徹底解説

放課後等デイサービス(放デイ)は、障がいのある子どもたちにとって大切な居場所であり、その成長を支えるやりがいのある仕事です。しかし、インターネット上では「放課後デイサービス 仕事 きつい」といった声も多く見られます。

この記事では、放課後等デイサービスの仕事が「きつい」と言われる具体的な理由から、それを上回るやりがい、向いている人の特徴まで、現場の実態を詳しく解説します。児童福祉分野でのキャリアを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

放課後等デイサービスの仕事内容とは?

放課後等デイサービスの仕事内容

まずは、基本的な仕事内容を理解しましょう。

対象者と役割

放課後等デイサービスは、6歳(小学生)から18歳(高校生)までの、障がいのある(またはその可能性のある)子どもたちが利用する福祉サービスです。

主な役割は以下の通りです。

  1. 安心して過ごせる居場所の提供
  2. 個別支援計画に基づく療育(自立支援、SST(ソーシャルスキルトレーニング)など)
  3. 集団生活への適応訓練(レクリエーション、イベントなど)
  4. 学習支援(宿題のサポートなど)
  5. 保護者の相談支援・レスパイトケア(一時的な休息の提供)

1日の流れ

勤務は、学校がある「平日」と、学校が休みの「土日祝・長期休暇」で大きく異なります。

【平日の流れ(例)】

  • 13:00 出勤・ミーティング・環境整備
  • 14:30 学校へのお迎え(送迎)
  • 15:00 子どもたちの受け入れ、健康チェック、宿題サポート
  • 16:00 おやつ
  • 16:30 集団活動・レクリエーション(運動、創作活動など)
  • 17:30 個別支援・自由遊び
  • 18:00 帰りの会・自宅への送り(送迎)
  • 19:00 掃除、事務作業(日報、連絡帳記入)、終礼・退勤

【休日・長期休暇の流れ(例)】

  • 9:00 出勤・ミーティング
  • 9:30 自宅へのお迎え(送迎)
  • 10:00 子どもたちの受け入れ、健康チェック、朝の会
  • 10:30 個別支援・学習支援
  • 12:00 昼食
  • 13:30 集団活動(外出レクリエーション、クッキングなど)
  • 15:00 おやつ
  • 16:00 自由遊び・帰りの準備
  • 16:30 帰りの会・自宅への送り(送迎)
  • 17:30 掃除、事務作業、終礼・退勤

放課後等デイサービスの仕事が「きつい」と言われる7つの理由

放課後等デイサービスの仕事きついイメージ

やりがいがある一方で、「きつい」と感じられる側面も確かに存在します。

理由1:体力的な負担

・子どもの対応

利用する子どもたちは小学生から高校生までと幅広く、元気いっぱいです。特に多動傾向のある子や、活発な運動を好む子と一日中向き合うには体力が必要です。

・介助と送迎

移動や排泄の介助が必要な場合もあります。また、学校や自宅への送迎業務(運転や添乗)も体力を使います。

・長期休暇

夏休みなどは朝から夕方まで子どもたちと過ごすため、体力的な負担はさらに大きくなります。

理由2:精神的な負担(トラブル・支援の悩み)

・子どもへの接し方

障がいの特性や個性が一人ひとり異なるため、「どう接すれば伝わるか」「どう支援すれば伸びるか」に日々悩みます。自分の支援が本当に正しいか不安になることもあります。

・トラブル対応

子ども同士のケンカや、パニック、かんしゃくへの対応は日常的に発生します。冷静かつ適切に対応する必要があり、神経を使います。

・安全管理

突発的な行動によるケガや事故を防ぐため、常に周囲に目を配る必要があり、精神的な緊張感が続きます。

理由3:人間関係(職員間・保護者対応)

・職員間の連携

子どもの支援方針は職員間で密に連携する必要があります。しかし、療育に対する考え方の違いやコミュニケーション不足から、人間関係にストレスを感じるケースもあります。

・保護者対応

保護者も子どもの将来に不安を抱えています。日々の様子を丁寧に伝えるだけでなく、時には要望や相談、クレームに対応することも重要な仕事であり、難しさを感じる部分です。

理由4:給与・待遇面

仕事の専門性や責任の重さに対して、給与が低いと感じる人も少なくありません。

厚生労働省の調査(※1)によると、児童指導員・指導員の平均給与(年収換算)は約259万円、児童発達支援管理責任者(児発管)でも約330万円というデータがあります。(※1 平成29年障害福祉サービス等経営実態調査結果より)

これは全産業の平均給与(※2 約433万円)と比較すると低い水準であり、待遇改善が課題とされています。 (※2 令和2年分 民間給与実態統計調査)

理由5:事務作業の多さ

子どもと直接関わる時間以外にも、多くの事務作業が発生します。

  • 日々の支援記録(日報)
  • 連絡帳の記入
  • 個別支援計画書の作成(主に児発管が担当)
  • 各種報告書、請求業務 など

日中の支援業務と並行してこれらの事務作業を行うため、時間に追われることも「きつい」と感じる要因です。

理由6:人手不足による業務過多

福祉業界全体が抱える問題ですが、放課後等デイサービスも人手不足の事業所は多いです。 スタッフが少ないと、一人ひとりの業務負担(送迎、支援、事務作業)が増加します。十分な休憩が取れなかったり、残業が増えたりすることで疲弊し、「きつい」と感じやすくなります。

理由7:専門知識と責任の重さ

放課後等デイサービスは「預かる」だけでなく「療育」を行う場所です。障がい特性に関する専門知識や、子どもに合わせた支援スキルが求められます。 命を預かる責任の重さとともに、常に学び続ける姿勢が必要であり、それをプレッシャーに感じることもあります。

放課後等デイサービスの「きつい」だけじゃない!大きなやりがい

やりがいイメージ

放課後等デイサービスの仕事は「きつい」側面がある一方で、他の仕事では得難い大きな喜びとやりがいがあります。

やりがい1:子どもの成長を間近で実感

最大のやりがいは、子どもの成長を日々実感できることです。 昨日までできなかったこと(例:挨拶ができる、靴を揃えられる、お友達に「貸して」と言える)が、日々の関わりの中でできるようになった瞬間は、何物にも代えがたい喜びがあります。特に、心を開いてくれなかった子が名前を呼んでくれた時などは、この仕事を選んで良かったと心から思える瞬間です。

やりがい2:保護者からの感謝

子どもの成長を、保護者と二人三脚で見守っていきます。「放デイに通うようになってから、家で落ち着いて過ごせるようになった」「先生のおかげです」といった感謝の言葉は、大きな励みになります。 保護者の悩みに寄り添い、共に子育てのパートナーとして信頼関係を築けることも、この仕事の魅力です。

やりがい3:社会貢献度の高さ

障がいのある子どもたちとその家族を支える仕事は、社会的な意義が非常に大きいです。子どもたちの未来の可能性を広げ、家族が安心して生活できる基盤を支えているという実感は、働く上での大きな誇りとなります。

放課後等デイサービスの仕事に向いている人・向いていない人

「きつい」面と「やりがい」を理解した上で、どのような人が適性があるのでしょうか。

向いている人の特徴

  • 子どもが好きで、成長を心から喜べる人
  • 体力に自信がある人(一緒に遊んだり、介助したりするため)
  • 忍耐強く、相手のペースに合わせられる人(子どもの特性を理解し、待つ姿勢が重要)
  • 共感力が高く、人の役に立ちたい気持ちが強い人(子どもや保護者の気持ちに寄り添える)
  • チームワークを大切にできる人(職員同士の連携が不可欠)
  • 学ぶ意欲があり、柔軟に対応できる人(新しい知識や支援方法を学び続ける必要がある)

難しい可能性のある人

  • 子どもと関わることが得意ではない人
  • 体力に自信がない人
  • 短気で、物事をすぐに結果で判断してしまう人
  • 衛生管理や安全管理に対する意識が低い人
  • 自分のやり方に固執し、他人の意見を聞き入れない人

放課後等デイサービスの離職率と実態

離職イメージ

放課後等デイサービスの離職率データ

「きつい」という声が多いと離職率が気になりますが、厚生労働省の「令和2年雇用動向調査結果の概要」によると、「医療・福祉」分野の離職率は14.2%でした。 これは全産業の平均離職率(14.2%)と同等であり、突出して高いわけではありません。

ただし、これは「医療・福祉」全体の数値であり、放課後等デイサービス単体のデータではありません。実際には、人手不足や人間関係が原因で離職率が高い事業所もあれば、働きやすい環境が整っている事業所も存在するのが実態です。

放課後等デイサービスで長く働くためのポイント

  • 事業所の理念や支援方針に共感できるか
  • 見学や面接で、職場の雰囲気や職員の表情を確認する
  • 研修制度や資格取得支援が充実しているか
  • 残業時間や人員配置(基準を満たしているか)を確認する

自分に合った職場環境を選ぶことが、長く働き続ける上で非常に重要です。

放課後等デイサービスの仕事に関するよくある質問

放課後等デイサービスで働くには資格が必要?

無資格・未経験でも働くことは可能です。多くの事業所が「指導員」や「補助員」として無資格者を採用しています。

ただし、専門職として配置されるためには資格が必要です。以下の資格があると、就職に有利であり、資格手当などで給与面でも優遇されることが多いです。

  • 児童指導員任用資格(詳細は次項)
  • 保育士
  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士
  • 教員免許(小・中・高)
  • 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 など

放課後等デイサービスの「児童指導員」になるには?

「児童指導員」は資格名ではなく、特定の要件を満たすことで名乗れる「任用資格」です。以下のいずれかを満たす必要があります。

  1. 特定の資格を保有: 社会福祉士、精神保健福祉士
  2. 学歴: 大学や大学院で社会福祉学、心理学、教育学、社会学などの学部・学科を卒業
  3. 教員免許: 小学校、中学校、高等学校のいずれかの教員免許を保有
  4. 実務経験: 児童福祉事業で2年以上かつ360日以上の実務経験(高卒以上の場合)

無資格で入職しても、実務経験を積むことで児童指導員を目指すことが可能です。

まとめ:放課後等デイサービスの仕事は「きつい」が、やりがいも大きい

サポートイメージ

放課後等デイサービスの仕事は、確かに体力的な負担や精神的なプレッシャーなど「きつい」と感じる面もあります。しかし、それ以上に子どもの成長を最も近い場所で支え、保護者と共に喜びを分かち合えるという、計り知れないやりがいのある仕事です。

「きつい」という側面だけで判断せず、仕事内容や求められる役割、そして得られるやりがいを総合的に理解した上で、ご自身の適性を考えてみてください。

公的な引用・参考文献

厚生労働省:平成29年障害福祉サービス等経営実態調査結果

厚生労働省:令和2年雇用動向調査結果の概要

国税庁:令和2年分 民間給与実態統計調査

執筆者

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こどもプラス採用編集部

放課後等デイサービス「こどもプラス」が運営する採用メディア。全国200教室以上の直営・FC教室を展開し、関連団体として特定非営利活動法人運動保育士会を運営。児童発達支援管理責任者、児童指導員、専門職員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)、運動保育士などの有資格者が多数在籍し、現場での実務経験をもとにリアルな情報をお届けしています。

  • ✓ 全国200教室以上の運営実績
  • ✓ NPO法人運動保育士会(関連団体)
  • ✓ 有資格者多数在籍