「放課後等デイサービス 仕事 きつい」 検索窓にこの言葉を入れて、不安を感じていませんか?
放課後等デイサービス(放デイ)は、障がいのある子どもたちの成長を支える素晴らしい仕事ですが、インターネット上の口コミを見ると「激務」「人間関係がドロドロ」「給料が安い」といったネガティブな声も少なくありません。
結論から言うと、放課後等デイサービスの仕事には確かに「きつい」瞬間があります。
しかし、それ以上に重要なのは、「事業所によって働きやすさが天と地ほど違う」という実態です。
この記事では、現場スタッフが感じるリアルな「きつさ」を具体的に解説します。その上で、「やりがいを持って働けるホワイトな事業所の見分け方」まで踏み込んでお伝えします。
就職・転職活動で失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
放課後等デイサービスの仕事が「きつい」と言われる7つの理由【現場のリアル】
教科書的な説明ではなく、実際に現場で働くスタッフが「辞めたい」と感じる瞬間に焦点を当てて解説します。
理由1:予測不能な「他害・パニック」への対応
単に「対応が大変」という言葉では片付けられない精神的負担があります。
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身体的な痛み: パニックを起こしたお子さんから、叩く、噛みつく、髪を引っ張るなどの「他害」を受けることがあります。自分だけでなく、他のお子さんを守るために身を挺して止めに入る必要があり、生傷が絶えないことも。
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突発的な行動: 散歩中に突然道路に飛び出そうとするなど、一瞬の油断が命に関わる場面もあり、常に神経を張り詰めている緊張感があります。
理由2:人間関係の板挟み(職員間・保護者)
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支援方針の対立: 「厳しく指導すべき」と考えるスタッフと、「個性を尊重して見守るすべき」と考えるスタッフの間で意見が割れ、職場の雰囲気が悪くなるケースは非常に多いです。
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保護者対応のプレッシャー: 「学校でのトラブル」や「家庭での悩み」を一身に受け止める必要があります。時には理不尽な要求やクレーム対応を迫られることもあり、精神力が削られます。
理由3:体力的な限界と「送迎」のストレス
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終わらない体力勝負: 夏休みなどの長期休暇は、朝から夕方までフルタイムで子どもたちと動き回ります。公園遊びやプール活動など、休憩する間もなく動き続けるため、年齢とともにきつさを感じる人が増えます。
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送迎業務のリスク: 狭い住宅街での運転に加え、車内でお子さんが騒いだり暴れたりすることもあります。「運転しながら車内の安全も守る」という二重のプレッシャーは、放デイ特有のきつさです。
理由4:事務作業による「隠れ残業」
子どもが帰った後の18時以降から、支援記録(日報)、連絡帳、個別支援計画の作成などが始まります。人手不足の事業所では、これらの事務作業が終わらず、サービス残業や持ち帰り仕事が常態化しているケースがあります。
【2025年版】給料は本当に安いの?最新データで見る実態
「福祉は給料が安い」と言われがちですが、近年の制度改正により状況は変わりつつあります。
実際の平均給与(最新データ)
厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等経営実態調査」によると、福祉・介護職員(常勤)の平均給与額は以下の通りです。
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児童指導員・保育士等(常勤):約30〜32万円(月給換算)
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児童発達支援管理責任者(常勤):約38万円(月給換算) (※ここには賞与や各種手当が含まれています)
「処遇改善加算」が鍵
給与が高い事業所と低い事業所の決定的な違いは、国からの補助金である「処遇改善加算」をしっかり取得し、スタッフに還元しているかどうかです。 求人を見る際は、基本給だけでなく「処遇改善手当」が明記されているかを必ずチェックしてください。
ここを見れば失敗しない!「ブラック」vs「ホワイト」事業所の見分け方
「きつい」仕事になるか、「やりがいのある」仕事になるかは、事業所選びで9割決まります。面接や見学で以下のポイントを確認してください。
要注意!「ブラック」な可能性が高い事業所の特徴
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常に求人サイトに掲載されている(離職率が異常に高い)
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掃除が行き届いていない(送迎車の車内が汚い、玄関が散らかっている=心の余裕がない)
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休憩室がない、または休憩が取れている様子がない
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面接官(管理者)が疲弊している、または高圧的
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未経験者ばかりで、ベテラン職員がいない
ここなら安心!「ホワイト」な事業所の特徴
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人員配置に余裕がある(基準よりも多くのスタッフを配置している)
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研修制度が整っている(OJTだけでなく、外部研修への参加を推奨している)
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ICT化が進んでいる(タブレット端末で記録作成など、事務負担を減らす工夫がある)
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スタッフ同士の会話に笑顔があり、子どもたちも落ち着いている
まとめ:覚悟は必要だが、選ぶ職場次第で最高のキャリアになる
放課後等デイサービスの仕事は、命を預かる責任があり、決して「楽な仕事」ではありません。 しかし、
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「先生のおかげで学校に行けるようになった」
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「初めてお友達と遊べた」 といった、子どもの人生が変わる瞬間に立ち会えるのは、この仕事だけの特権です。
大切なのは、「きつい」という噂だけで諦めるのではなく、「職員を大切にしている事業所」を見極めることです。 これから就職・転職を考えている方は、給与額だけでなく、「職場の雰囲気」「人員体制」「処遇改善の取得状況」をしっかりと確認し、長く働ける環境を選んでください。

